【本】「銀行仕置人」「銀行狐」/池井戸潤

「銀行仕置人」「銀行狐」池井戸 潤

いずれも、ゆっくり読もうと思って手に取ったはずなのに、どちらも面白すぎてあっという間に読んでしまった。特に「銀行仕置人」は、夜にちょっと読んでみるかと手に取ってから止め時を失い、夜中まで読み続けて一気に読了してしまった。

主人公があちこちで勧善懲悪をしながら徐々に本丸へ切り込んでいくという池井戸潤作品の王道パターンだが、本作は主人公が悪党どもにハメられるところから始まるため、これまでのどの作品よりもどん底からのスタート。その悪党どもをじわりじわり復讐するかのように追い詰めていく過程がなかなかに熱い!次が気になり過ぎて途中で止めるなんてできなかった…。

「銀行狐」の方は読んでみたら実は短編集だった。タイトルにある “銀行狐” はもちろんのこと、他のどの短編も面白かった。個人的には “金庫室の死体” “口座相違” が好き。特に “金庫室の死体” は犯人が誰かなんとなく読めていたのだが、そもそもどうやって犯人として浮かび上がってくるのかが想像つかなかったため、クライマックスで全てが結びつくまでの流れが本当に面白かった。

池井戸潤は元行員だったようだが、それにしても自らの職業をよく観察していると思う。業務に精通するだけではなく、作家ならではの視点
で色々と見ていたんだろう。自分もそういう視点を持ちながら働ければ、モチベーションを保てるのかな。

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